Speaker
金山 高大
(高エネルギー加速器研究機構素 素粒子原子核研究所)
Description
KEKが実験に携わっているPOLARBEAR望遠鏡では、高感度なCMB観測を実現するために、パルス管冷凍機などの冷却技術を用いて検出器を1 K以下まで冷やして運用している。しかし、冷凍機の冷媒であるヘリウムの循環に起因する低周波振動(~10 μm 1.5 Hz程度)はノイズとして観測に影響を及ぼしており、パッシブな除振を行うことは難しく大きな問題となっている。この問題に対して、素核研メカグループ、CMBグループ、台湾の重力波実験グループとで協力して振動をアクティブに除振する装置のR&Dを行っている。また、昨年度の分子科学研究所技術研究会ではこれらの開発状況を報告した。本報告では、そこからの進捗状況や今後の開発計画について報告する。