Speaker
砂川 光
(高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所)
Description
J-PARC MLFのミュオン生成標的は回転方式の標的を用いている。生成標的は真空のビームダクト内に設置されており、真空内への回転駆動は回転導入器を用いた駆動伝達システムを利用している。標的の回転トルク及び速度の信号データは監視され、異常時の場合は回転及びビームを停止するようにMPSが組み込まれているが、異常を発見しても高放射線環境下においては交換及び修理を即座に行うことは厳しく、作業時間の制限もかかる。そのため、異常の早期発見及び異常個所の特定がより重要である。我々は回転トルク及び回転速度の波形データから、FFT解析により回転導入器のベアリング由来の振動成分が含まれていることを確認し、またこれらの振動成分を信号データの基礎統計量を用いたモニタ開発を行い、長期的なベアリング振動の変化をモニタすることが可能であることが示唆された。