Description
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産業科学研究所の機械加工室では2014年にNC縦フライス盤にロータリーテーブル、回転ヘッドを追加した5軸加工機が導入された。5軸加工機では複数面を1度の段取りで加工できるため、再固定や座標系の再測定などで起こる誤差が少なく、精度や生産性を上げることができる。しかしながら年間180件ほど受ける依頼工作は3軸加工で対応できるものやジグを工夫することで加工できるため、扱いが複雑で高度な技術を要する5軸加工は敷居の高さから長らくその機能については使われていなかった。この度、機械工作に関する自分のステップアップとして5軸加工について少しずつ勉強を始め、初歩的な加工を試みた結果と課題点について報告する。
先端工作技術グループは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)での基礎開発、インハウスでの"ものづくり"を支援するグループとして、2016年に宇宙科学研究所で発足した。当グループは、再使用ロケットRV-Xの筐体の様々な構成部品の製作や緊急離脱接手(QD)の開発、ATRエンジンの開発、国際観測ロケット(DUST)の実験装置開発、超小型月面着陸機(OMOTENASHI)の構成部品製作、SLR用小型リフレクター(Mt.FUJI)の開発、リュウグウ試料用マニピュレータの開発などに携わり、JAXA内外の研究や共同研究へ幅広い研究開発支援を行なっている。当グループで保有している5軸加工機"MAKINO D500"の活用と製作事例について報告を行う。
令和5年度、名古屋大学装置開発技術支援室に新たに2名の技術職員が採用されたことにより、「機械系人材の育成」を目的とした新人研修を受講した。本研修では、「装置の設計・製作に要する基礎力の習得」を目標とし、「組織理念の浸透」「基礎知識・技能の習得」「実務に近い実践経験」の3つの教育課程を受講することで目標達成を目指した。主な研修内容としては、汎用旋盤・フライス盤による技能検定2級課題の製作や、TIG溶接による一斗缶傾斜スタンドの製作、打錠金型の熱処理による不具合改善などを実施した。本発表では、新人研修の受講内容および金型改善事例について報告する。
令和5年度、装置開発技術支援室に新規採用の2名の技術職員が配属され、研修の企画と推進を担当した。企画側の立場から、研修の狙いから研修メニューの具体化までどのように考え進めていったか、研修を実施した後の振り返りも交えて紹介する。