Description
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京都大学桂キャンパス極低温施設には、ヘリウム液化供給システムの複数の被冷却機器の水冷のため、密閉式冷却塔が設置されている。令和5年1月下旬の寒波の際に密閉式冷却塔の複数の部品が凍結破損した。一時的には被冷却機器を運転できない状況に陥ったが、応急措置とその後の修理対応によってヘリウム損失などの重大な問題に発展することなく復旧させることができた。発表では、凍結破損の状況、応急措置と修理対応、今後の対策等について述べる。
内槽が常温となった液体ヘリウム容器は、適切に冷却してやらなければ使用できない。最近予冷した容器についてデータを紹介し、過去の経験も交えて考察する。
KEK加速器冷凍機グループでは液体ヘリウムを用いて様々な加速器の超伝導加速空洞の冷却を行っている。これらの冷凍設備の冷却には超伝導液面計が多数使用されている。この超伝導液面計は大気圧の4.2Kの液体ヘリウムや2Kの超流動ヘリウムで使用する場合、比較的安定して動作する。しかし、液体ヘリウムが超流動に相転移する温度である2.17K近傍で値が大きく振れたり、大気圧での液体ヘリウム温度である4.2Kでの使用中に一定の値を表示し続けることがある等の問題が生じる事があり、実験や液面制御に支障が生じ問題となっている。この現象を調査するために、現在再現実験を行っている。今回、その報告を行う。
液体ヘリウム貯槽の液体ヘリウムを容器に小分けする(=汲み出しする)際は、液体ヘリウム貯槽から伸びているトランスファーチューブを容器に挿入する。これまでは、液体ヘリウムを容器に小分けする際、トランスファーチューブを可能な限り奥まで挿していた。しかし、本当に奥まで挿す必要があるのか、必要な深さについて検討したデータはあまり見られていない。そこで、容器にトランスファーチューブを挿入する際に必要な深さについて、日常的に汲み出し業務を行うと同時に検討を重ねた。本発表では、その検討内容や結果などを報告する。