Description
https://zoom.us/j/97546699472?pwd=NHdqd2lsWElIUWRHaXpmbFVWaThzQT09
屋外の電源の無いフィールドにおける環境トリチウム濃度測定を行う目的で、移動可能な水蒸気状トリチウム捕集装置の開発を福島大学 環境放射能研究所と核融合科学研究所で実施した。 電源の無いフィールドでの使用となるため、ポータブル電源の使用や電力消費を如何に抑えるかなどを考え各部品の選定を行いコンパクトでありながらサンプル数を増やす工夫なども行った。プログラマブルロジックコントローラー(PLC)による無人運転制御も可能にした装置を製作したので報告する
KEKが実験に携わっているPOLARBEAR望遠鏡では、高感度なCMB観測を実現するために、パルス管冷凍機などの冷却技術を用いて検出器を1 K以下まで冷やして運用している。しかし、冷凍機の冷媒であるヘリウムの循環に起因する低周波振動(~10 μm 1.5 Hz程度)はノイズとして観測に影響を及ぼしており、パッシブな除振を行うことは難しく大きな問題となっている。この問題に対して、素核研メカグループ、CMBグループ、台湾の重力波実験グループとで協力して振動をアクティブに除振する装置のR&Dを行っている。また、昨年度の分子科学研究所技術研究会ではこれらの開発状況を報告した。本報告では、そこからの進捗状況や今後の開発計画について報告する。
現在建設が進んでいるハイパーカミオカンデ計画では、東海村J-PARCに近接する場所に前置水チェレンコフ検出器の建設計画が進んでいる。この検出器は直径10m、深さ40mの縦穴を掘り、そこに直径9m、長さ12mの検出器を設置して実験を行なう予定である。縦長40mの検出器の上下移動のためには縦穴に水を注入してその浮力でガイドレールに沿って移動をおこなう。設計では地震が起きたときの耐震性の検討及びそのための上下機構の設計がおこなわれている。また、簡単な基礎振動試験も行われた。報告では一連の検討状況及び基礎振動試験結果について報告する。
J-PARCメインリングのビーム入射時の周回ビームの診断のために、6桁のダイナミックレンジを持つ2次元ビーム形状モニターを開発中である。テストベンチの試験で、ビームが測定光学系を格納した真空容器を通過することを模擬した実験において有意な高周波共振が発生することが分かった。そして、この共振がビームから見たカップリングインピーダンスを増大させ、大強度ビームの不安定性を誘発することが懸念された。その対策として電磁波吸収体である炭化珪素SiCとフェライトを挿入することで、共振を十分に低減する効果を確認した。現在はこれら吸収体を実機への取り付けるための部品の構造設計と製作を進めている。また吸収体の発熱を真空チャンバー外へ放熱させるための構造の設計と、その評価試験を行っている。本発表ではこれらの現状について報告する。