17–19 Jul 2017
KEK 4号館1階セミナーホール
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 例外群、あるいはそのリー代数は、素粒子理論の背後にあってそれらを統一する対称性として、また超重力をリダクションしたときに現れる「隠れた」対称性として、その特異かつ美しい存在が古くから認識され、研究されてきました。特にE8は、超弦の奇跡的な整合性を保証する著しい対称性として、また最大の超重力(M理論)を3次元にコンパクト化したときの U 双対性として見出されたのでした。これらは異なる実形に基づくものの、D-ブレーン+オリエンティフォルドだけでは決して実現できない、D-ブレーンだけの系から見て真の意味で非摂動論的な対称性である点において共通しています。

 これら以外にも、超対称性をちょうど半分破る由緒正しい多様体 K3(あるいはそのある極限を構成する有理楕円曲面)の位相的性質、パンルベ方程式のベックルント変換の対称性、CFTのモジュラー不変性、ALE空間や特異点の分類...など、理論物理の様々な局面で現れる例外群の例には枚挙の暇がありません。 そして、しかもこれらは素粒子の統一模型、あるいは初期宇宙の加速膨張など、我々が実際に観測するところの「自然」と本当に関係する可能性が大いにあります。

 この研究会では、「例外群」をキーワードに、それが関係するさまざまな異なる理論的テーマの講演を通して、自然の対称性としてのその役割を追求することを目的として企画しました。さまざまなテーマで例外群に関連した講演をしてくださる方々をお招きしています。また、一般ショートトークも募集します。例外群に関連する話題をお持ちの方は、ぜひトークをお申込みください。ただし、何らかの意味で例外群に関連するトークに限ります。講演の採否は世話人にお任せください。

 旅費・滞在費もサポート可能です。また、研究会の日程に合わせて1週間程度理論センターに滞在していただくこともできます。

 招待講演者と関連テーマは次のとおりです
(敬称略、順不同(概ね3日間のトークの予定順)):

前川展祐(E6統一)
渡利泰山(K3コンパクト化)
谷太郎 (F理論)

木村裕介(F理論)
川村嘉春(素粒子模型)
野澤真人(ゲージ化超重力インフレーション)
山田泰彦(パンルベ方程式)

林博貴 (超対称ゲージ理論)
木村哲士(エキゾチックブレーン)

小林達夫(ヘテロティック弦)

 なお、この研究会は KEK理論センタープロジェクト「弦からヒッグズ/フレーバー」 からのサポートを受けています。

お問い合わせ: 溝口俊弥(世話人代表:mizoguch@post.kek.jp) (@が全角になっています)

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