Speaker
原田 健太郎
(KEK)
Description
放射性同位元素や宇宙線から始まった素粒子原子核の研究は、
それらを自由に作り出せる粒子加速器の発明により飛躍的に発展した。
蓄積リング型加速器における粒子のエネルギー損失として発見された
シンクロトロン放射光は、極短紫外線から高エネルギーX線までの光源と
して今では世界中で多くの研究に利用されている。本講義では、何かを
深く掘り下げるよりも、できる限り広い領域を見落としなく網羅的に
俯瞰することを目指したい。素粒子原子核分野を含む加速器の歴史の紹介、
医療、工業利用を含めた現代の加速器及び粒子源の利用の紹介、PFに
おける代表的な放射光ビームラインと多くの分野にわたる利用実験に
ついての概略、最後に、コマ数の都合で触れられていない加速器の
為の電磁石について補足として入門的な説明を行う。