December 10, 2019
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第4回EUV-FELワークショップ開催に際して


IoT 、AI等の活用により、超スマート社会に向けて、情報処理デバイスの飛躍的な性能向上が不可欠です。その実現のために、微細化技術としてレーザープラズマ(LPP)光源を用いたEUV露光技術の開発が長い年月をかけて進められて参りました。そしていよいよ、今年度にEUV露光技術を用いた半導体チップ生産が開始されました。
https://www.samsung.com/semiconductor/minisite/exynos/products/mobileprocessor/exynos-9825/ 

今年9月にMonterey(米国)で開催された「EUV Lithography 2019」でも、EUV露光技術による量産開始が高らかに報告されると同時に、昨年度から急速に問題視されてきている「Stochastic Noise」を克服することを勘案して、「EUV Stochastic」のセッションが新設され、会議の初日と最終日に2回に分けてこの問題解決のための議論が行われました。現時点での議論の中心はレジストの開発と適正露光に関することですが、この現象の根幹はショットノイズの影響があることは紛れもない事実です。今後のHigh NA化によるデバイスの微細化は続くと予想され、より高い光源出力(1kW以上)の実用化が、この「Stochastic Noise」を克服する一つの鍵となるでしょう。高エネルギー加速器を利用した自由電子レーザー(FEL)光源は、その大強度光源の有力候補です。また、FEL光源自体の開発に加えて、その光源に適応した光学素子・プロセス材料の開発も必要です。
本ワークショップでは、先端半導体を牽引されているキオクシア株式会社の井上壮一技監から先端半導体とパターニング技術の展開に関するご講演を、また加工用レーザーの立場で産業技術総合研究所の佐藤正建グループ長から産業界への波及を目指すレーザー技術開発の二つの基調講演頂きます。また、EUVリソグラフィー関連技術、先端加速器技術の動向のご講演を多方面から頂くことを企画いたしました。
ワークショップを通じて、多くの方々に、今後のEUV超高出力光源の展望を理解して頂くとともに、その実現に向けてご協力を賜れれば幸いです。


EUV-FEL光源産業化研究会 代表 石原 直
高エネルギー加速器研究機構 応用超伝導加速器センター 河田 洋

 

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