6–9 Sept 2022
KEK
Asia/Tokyo timezone

HL-LHC計画とKEKにおける超伝導磁石開発(1)

7 Sept 2022, 14:20
50m
3号館セミナーホール (KEK)

3号館セミナーホール

KEK

Speaker

中本 建志(KEK)

Description

欧州原子核研究機構(CERN)のLarge Hadron Collider(LHC)は、世界最高エネルギーでの陽子・陽子衝突実験を行う、エネルギーフロンティア加速器である。世界最高の重心系衝突エネルギー(7+7=14 TeV)を実現するため、周長27kmの加速器リングには1000台を超える超伝導電磁石が設置されている。KEKはCERNとの国際協力としてLHC建設に参加し、1996年から最終ビーム収束用超伝導四極電磁石(MQXA)の開発・製造を分担して貢献した。
このときのLHC計画を通して培った超伝導技術が、2002年に始まったJ-PARCニュートリノビームライン用超伝導電磁石システムの建設に活かされることになった。世界初となる機能結合型超伝導電磁石の開発に成功し、2009年からはビーム実験が始まり現在に至っている。
一方、LHCでは順調に運転が進んでいるが、統計数を飛躍的に増大させるための高輝度化アップグレード計画HL-LHC(High Luminosity LHC)が並行して進行している。KEKは再びHL-LHC計画に参加しており、ビーム分離用超伝導双極電磁石(D1)の開発・製造を分担している。
本セミナーでは、KEKで開発、製造してきた上述の超伝導電磁石を概観した後、現在進行中であるD1磁石の技術的詳細について説明する。

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