21–23 Dec 2023
Asia/Tokyo timezone

誰がためのエネルギーフロンティア

21 Dec 2023, 13:10
40m

Speaker

生出 秀行 (KEK)

Description

このような特別な催しに際して「好きなことを勝手に話す」機会を頂いたということで,お題の「LHC」を少しだけ逸脱して,通常の場ではほとんど扱わないテーマを問いとして掲げてみたい.それはこの方向性の「学問」が存立できる根拠(存立理由)を考えるということである.この分野の数十年の発展が,一回きりの資源(例:新粒子の発見)を燃焼することで,幸運にも自己再帰的に次の爆発のdriving forceを生み出してきた構造(≒急激に増大するエントロピー)にあったことは否定しにくい.それが今後も起こる「保証」がもはや失われた現在,問うべきは「内在的な情熱の熱源」をどこに求めるか,ではないかと思う.その熱源の熱量と,物理的に消費するエネルギー+労力のバランスが,フロンティアの到達点を定めると思われるからである.これから何かの戦略を立てる前に,われわれには,この分析・研究が不足していると思っているのだが,それを考えるための正しい方法論を,果たしてわれわれは持ち合わせているのだろうか?

Presentation materials