21–23 Dec 2023
Asia/Tokyo timezone

重力波と天体と新物理

22 Dec 2023, 13:00
40m

Speaker

久徳 浩太郎 (京都大)

Description

連星ブラックホールや連星中性子星が合体する際の重力波はLIGOを筆頭に地上重力波検出器によって多数検出されており、近年ではパルサータイミングアレイが低振動数での重力波背景放射の兆候を報告している。特に連星が関与する天体物理は不定性が大きく、いずれの重力波信号も標準的な物理で想定される天体物理のシナリオと整合的だと理解されている。今後は天体物理の理解自体が重力波の観測結果を参照する形で進み、整合性はより顕著なものとなり、翻って新物理が許される余地も限定的となることは一つのありうる未来であろう。本講演では、精密観測が得意とは言い難い宇宙観測の一つである重力波観測から、将来的にどうすれば新物理に迫ることができるか議論する。

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