8–9 Dec 2025
Tokai Mirai Base
Asia/Tokyo timezone

微弱放射光二次元画像からの特徴量抽出の試み

8 Dec 2025, 13:35
20m
3F (Tokai Mirai Base)

3F

Tokai Mirai Base

〒319-1118 茨城県那珂郡東海村舟石川駅東3丁目7−25

Speaker

Yuya Asai

Description

光が粒子性と波動性を併せ持つことは広く知られており、放射光もこの二重性を有する。例えば、放射光蓄積リングにおける電子バンチが空間的・エネルギー的広がりを持つのは、それぞれの電子が偏向磁石中で放射光を粒として放出し、これが確率的に生じることに起因している。その一方、放射光は波の性質を有することは様々な干渉実験で示されている。今日、情報・通信技術から計測技術まで様々な分野で量子力学を基礎とする革新的技術の開発が進められている。我々は、放射光の量子性に着目し、その計測・センシング技術への応用可能性を探りたいと考えている。そのためには、光子一つひとつの量子論的な性質を調べることが基礎研究として重要である。私たちの研究グループでは、蓄積リング中に電子を一つだけ蓄積するようにした単一電子蓄積と呼ばれる技術を用いて、電子から光子が高々一つしか放出されない条件で実験を行い、放射光の量子論的特性を調べている。 本研究では、光子の粒子性と波動性の二重性を示す非常に基礎的な実験を行った。具体的には、単一電子から放射された光子を直角ミラーを用いて空間的に分割し、PMTで測定することで光子の角度広がりと粒子性を確認し、その後、光学系からミラーを取り除いてダブルスリットに入射し、CCDカメラによって干渉の様子を観測した。光子の波動性から、実験条件である単一光子下でも干渉縞が見られると期待されるが、3600秒露光して得た結果は光量が非常に小さいため、光子が来ている領域は認識できるが、干渉縞があるかは定かではなかった。従って、電子数がある程度あるときに取得した画像を教師データとして機械学習に用いて、単一電子蓄積下における画像の特徴量を抽出しようと試みた。

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