Speaker
河村 成肇
(KEK)
Description
2008年より稼働を開始したJ-PARC物質・生命科学実験施設ミュオン実験施設(MUSE)では中性子生成標的の約30m上流に2cmの厚さの黒鉛を設置し、世界最大強度のパルス状ミュオンビームを生成している。より多くのユーザーの多様な要望に応えるため、標的から延びる4本のビームラインは、引き出し可能なミュオンの電荷、エネルギー幅、ビーム強度等に各々特色のある設計となっている。本講義ではJ-PARCの各ビームラインとそこで展開するミュオン科学との関係や、世界の主要なミュオン実験施設との比較など交えながら、ミュオンビームラインの設計・開発に関する概要を紹介する。